2019年7月から、日本は商業目的としての捕鯨を再開したというニュースが飛び込んできました。
今回は、なぜ日本の商業目的の「捕鯨」が海外でタブー視されているのか、捕鯨でこんなに問題になっている背景には何があるのか調査していきます!
海外から日本の捕鯨が疑問視される理由とは?
日本はあんなに食べ物があるのに、なぜ鯨を食べる必要があるの?
日本は食料も豊かで、他に食べるものがあるのに、なぜわざわざ鯨を食べようとするの?!
おそらく多くの世界の人々が合点がいかない点でしょう。
私もたくさんの人に聞かれて答えられませんでした。汗(私、鯨食べないし。。)
鯨がかわいそうだと思わないの?
海外の人からすると、鯨やイルカは、知的で神聖な動物のようです。
そして、絶滅危惧を心配されているという認識が強いです。
牛や豚、鳥などは、多くの人に食用として認識されていますが、(宗教やベジタリアンは除く)
イルカ、鯨は、どちらかというと犬や猫などのような「人間と共存するペット」のような感覚かもしれません。
日本政府の回答は?
捕鯨は日本の伝統文化に基づくもので、日本の漁師は何百年にもわたってクジラを捕獲してきたし、何を食べていいか悪いかを外国人に指図されるいわれはない――というのが、日本政府の答えだ。
引用:BBC
あまり、良い回答ではないのは、誰が見ても一目瞭然ですね。笑
たぶん、この回答が火に油を注いでいるのでしょう。
日本と海外の「捕鯨」に関するポイントの違い
日本が捕鯨再開を合理化するポイントは以下です。
・鯨の中の絶滅危惧種以外の豊富な種類の鯨を捕鯨することは、水産資源の持続的利用に反していない範囲なら、
悪いことではない、
・他国の文化に口出しするな
ということ。
しかし、海外では、
・なぜ他に食べるものがあるのに、わざわざ鯨を食べるの?
・あんなに可愛い鯨を食べるなんて信じられない。
・全ての鯨は絶滅に瀕している。
・鯨は人間のような高度な知能を持っているから食べるべきではない。
という意見が大半ですね。
日本人の私たちでも、このように海外の捕鯨に対する意見と同じ人も多いかもしれません。
イルカとクジラには80種類以上いて、絶滅危惧種もいれば、十分な生息数がある種もいるというシンプルな事実でさえ、多くの人が知らず、「クジラもイルカも1種類しかおらず、人間のように高度な知能をもち、絶滅危惧種なのに日本はそれを虐殺している」というのが大多数の見方だ。
引用:論座
「文化」も、この捕鯨に関する議論の上で、重要なポイント。
同じ日本人でも、鯨に思い入れのある人、ない人では捕鯨に関する考え方が違うでしょう。
日本人の若い層は、
「なんで世界からもこんなにバッシングされているのに、鯨を取り続ける必要があるのだろうか?どうせ食べないのに。」
という疑問が湧きます。
しかし、子供の頃鯨を食べて育った人たちは、
「鯨は日本の文化で、また食べてもいいかもしれない」
と子供の頃の思い出を懐かしむ、「哀愁」のようなものを鯨のお肉から感じるかもしれません。
今まで鯨を食べようと思ったことがない海外の人たちは、
「鯨を食べること自体、絶滅危惧種であろうとなかろうと、理解できない。」
それぞれに、思い入れのポイントが違いますね。
「捕鯨」を間接的に利用している人々
日本の政治家
漁業・捕鯨関係者からの議席を確保するために、助成金を下ろしたり、商業捕鯨・捕鯨を通しての町おこしをサポートしていると言われています。
自然保護団体
グリーンピースやシーシェパードが、反捕鯨の活動としてとても有名ですね!
インパクトのある過激な映像に、驚くこともしばしば。
グリーンピースが日本ん捕鯨船を攻撃したことも以前ニュースになりました。
グリーンピースは世界に広がる非政府の自然保護団体です。
グリンピースが捕鯨船を攻撃する裏にも、グリーンピースの「寄付金」を稼ぐという思惑が潜んでいるよう。
見た目には、とてもインパクトがあり、見ている人も「なんとかしなくては!」と莫大な寄付金が集まるそう。
1975年、グリーンピースは反核運動から捕鯨反対運動へと大きく舵を切った。遠洋に船を出し、ロシアや日本の捕鯨船に抗議するのだ。逃げる鯨と銛の間に入って抗議する若い活動家の姿を私たちは撮影した。その映像が世界中のテレビで放映されると、一般からの寄付金が殺到した。 pic.twitter.com/EJXW01gbLG
— tarafuku10 (@tarafuku10) March 6, 2019
捕鯨に関する国際素量のリスクも?!
鯨のお肉は文化だ、歴史だ、と現代では言えない雰囲気が出ています。
日本の捕鯨活動は、世界から訴えられる可能性も!
海洋法条約は、その紛争解決手続で仲裁裁判を認めており、反捕鯨国が日本の商業捕鯨は海洋法条約に違反すると主張して、国際裁判に訴えるリスクがある。日本の商業捕鯨は日本の領海・EEZで行われるため、一見すると、他の国に何らの被害も与えていないのだから、他の国には訴えの利益がなく、訴訟の当事者適格がないと思われがちだが、しかしこうした議論はもはや国際場裏では通用しない。
反捕鯨国との埋まらぬ溝…商業捕鯨再開に潜む「国際訴訟リスク」に備えよ 国際機関脱退のインパクト 反捕鯨国との埋まらぬ溝 https://t.co/cF5hlNSjgN @WEDGE_Infinityより
— KT@療養中 (@nishishinjuku4) July 21, 2019
「希少又はぜい弱な生態系及び減少しており、脅威にさらされており又は絶滅のおそれのある種その他の海洋生物の生息地を保護し及び保全するために必要な措置を含む」ことを義務付けている。ワシントン条約における絶滅危惧種のリストⅠに掲載のうち、鯨類十種について日本は適用を認めておらず、その中には日本が商業捕鯨の対象としているミンククジラ、ニタリクジラ、イワシクジラなどが含まれている。この点でも今後国際的な議論の中でどう対応していくべきかが問われる。
まとめ
捕鯨に対する考えは、同じ国民でも年代で違ったり、思想で違ったり、文化でも違いが現れます。
「鯨を食べる」という文化が、全ての日本人の代表的な言葉だとは思って欲しくないというのが本音。
結局は、議席を稼ぎたい政治家と、寄付金を集めたい自然保護団体のパフォーマンスに、
多くの人も、鯨も利用されているだけなのかもしれません。
悲しきかな。
罪のない鯨には、やっぱり自由に生きて欲しいですね!